オーブンを使って焼いもを作っても、ねっとり甘くできます。
試行錯誤で辿り着いたレシピと、家で焼きいもを作ったときの電気代を紹介します。
オーブンで余熱なし150℃150分焼いて1~2時間放置する

180℃で50分、190℃で90分、160℃で90分など、オーブンを使って作る焼いもレシピは本当にたくさんあります。
色々やってみたものの、なかなかねっとりと仕上がりませんでしたが、余熱なし150℃150分でやってみたところ、ねっとり大成功です。
ちなみに、「お高いオーブンレンジを使っているのでは?」と思われるかもしれませんが、ごく普通のです。

加熱水蒸気という、焼きいも作りによさそうな機能が付いていますが、使いこなせず使っていません。
あくまでも一般的なオーブンを使って作っています。
ねっとりへの道は糊化→糖化→濃縮
料理を科学として捉えると、さつまいもがねっとり焼き上がるプロセスでは、最初に糊化という現象を起こします。
糊化とは、さつまいもに含まれるでんぷんが、水と熱によって分子構造が規則性を失い、糊状(α-でんぷん)になること。
糊化を起こすには、さつまいもの中心部が70℃前後になるように熱が入ることが条件になります。
わが家のオーブンは100℃から設定があり、100℃、110℃、120℃、130℃、140℃、150℃でそれぞれ焼いてみましたが、140℃~160℃が一番ねっとり感が出ました。
さつまいものでんぷんが糊化すると、β‐アミラーゼという酵素が活性し、でんぷんを麦芽糖へと分解します。
アミラーゼは80℃を超えると働かなくなるため、低温でじっくりと火を入れ続けることで、さつまいもの水分が蒸発して麦芽糖が濃縮したねっとりと甘い焼きいもに仕上がります。
150℃で90分焼いた時点では、さつまいもに刺したつまようじからも、さつまいもの固さが伝わってきます。

家庭で気軽に作るならオーブン一択
話の流れが前後してしまいますが、自宅で焼いもを作るならオーブンのほかにも、炊飯器や電子レンジ、グリル、蒸し器といった方法もありますよね。
でも、これらのやり方では、高温になりすぎてそもそも糊化しなかったり、水分が飛ばずにねっとりとした仕上がりになりません。
オーブンは温度設定が柔軟で、水分を飛ばしてくれるので、現時点では家で焼きいもを作る場合の最適解と思います。
ちなみに、石を敷いて石焼きにするのが、遠赤外線効果で一番ねっとりした焼きいもが作れますよ。
ねっとり焼きいもの作り方

さつまいもの加熱には長さはあまり関係なく、厚みがあると火の通りが悪くなり、出来上がるまで時間がかかります。
大きいさつまいもはあらかじめカットしておくと、火が通りやすくなります。

水分はふき取らず、そのままアルミホイルで包んでください。
さつまいもに付いた水分が、ねっとり仕上げに一役買ってくれます。
このとき、天板にクッキングシートを敷いてから、アルミホイルに包んださつまいもを並べてください。
うっかり忘れると蜜が流れ出て、洗うのが大変になります…。

30~45分おきにさつまいもの場所を変えると、焼きむらがなくなります。
私はずぼらなのでほったらかし…。
オーブンによって適正温度や時間が変わるので、途中でつまようじを刺してみて確認してください。

できあがりの目安は、アルミホイルの上から触ってみたときにフニャッとした感触があること。
(火傷するので直接は触らないでください)
部屋に甘い焼きいもの香りが充満して、なんとも至福の時間です。
庫内で放置している間も、じっくり火が入ります。
触れるくらいになってから取り出すと、ちょっと押すだけで皮がペロッと捲れるくらいねっとりトロトロ。

持って食べられないので、スプーンですくって食べています。
【注意】皮がパリッとした仕上がりにはなりません
低温で長時間じっくりと焼き上げるので、皮はしんなりとしています。
皮がパリッとした状態で仕上げるには、150℃で焼く時間を短くして、200~220℃に上げたオーブンで10~20分焼くとできるようです。
気になる電気代
機種や温度によって多少の差はありますが、オーブンを1時間使用した場合の電気代は40円前後。
焼いも作りに150分(2.4時間)使用すると96円の電気代がかかります。
スーパーで5本398円のさつまいもを買ってきて、5本とも焼きいもにすると費用は494円。
焼きいも1本あたりはスーパーで198~298円くらいなので、990~1,490円となり、496~996円の節約になりますね。
焼きいもにおすすめの品種
糖度が高い「紅はるか」や「安納芋」「シルクスイート」は、焼きいもにするとねっとり感と強い甘みが味わえます。
私は今回、知人が作ったさつまいもを大量にいただいたので、品種は不明です。
すっかりとねっとり焼きいもを作るコツを掴んだので、次は「紅はるか」や「安納芋」でチャレンジしてみたいですね。
焼きいも以外のおいしい食べ方

触ってもつぶれず形が残る焼いもは、サラダにしています。
これでも十分やわらかいですが、一度に5~6本焼くのでぜんぶ焼きいもとして食べるのは飽きてしまうので…。

するすると皮を剥がして、スプーンで適当な大きさにしたら、ハニーマスタードマヨネーズを和えます。

生ハムと和えて盛り付けて完成です。
焼きいもの甘さと生ハムの塩っけ、マスタードのピリッとした辛味がベストマッチでめちゃめちゃおいしいですよ。
おわりに
これまでこのレシピで5回作りましたが、5回ともねっとり大成功でした。
家でねっとりした焼いもが食べたい人、上手く作れない人はぜひ試してみてください。

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