ジンギスカンやザンギ、海鮮など、北海道にはおいしい食べ物がたくさんありますが、まだまだ道外の人が知らない禁断の味があります。
そこで今回は、北海道ならではの「アレとコレの意外な組み合わせがおいしい食べ物」をご紹介します。
ご紹介する食べ物の中にはわざわざ北海道に来なくても実践できる味もあるので、興味が沸いたらぜひ試してみてくださいね。
【結論】道民はバターと砂糖好き!変わり種だけどおいしい組み合わせ11選
北海道が酪農王国であることはよく知られていますが、実はてん菜糖(ビート)などの砂糖の生産量も日本一です。
そのような背景があるからか、北海道ならではの意外な組み合わせの食べ物を探してみると、バターと砂糖を使うものがほとんどでした。
それでは、北海道民がこよなく愛する組み合わせをご紹介します。
じゃがいも×バター×塩辛
蒸かした(または茹でた)だけの素朴なじゃがいもに、バターと塩辛の塩気が癖になります。
じゃがいもはしっとりよりもホクホクが合うので、男爵系がおすすめ(画像はキタアカリを使っています)。
私が初めて食べたのは大学生のとき(今から30年前)で、函館旅行で入ったレストランのメニューにありました。(じゃがバター塩辛は函館が発祥といわれています)
当時、道民の友人数名と行きましたが、誰一人じゃがいもにバターと塩辛をのせて食べたことがなかったので、北海道内で広く知られるようになったのはその後だと思います。
なお、じゃがバター塩辛をおいしく食べるには塩辛の味がとても大事です!
塩辛選びを間違うとじゃがバター塩辛はおいしくならないので、自宅で試してみるときは気をつけてくださいね。
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バター×醤油×ご飯
バター醤油ご飯の作り方はとても簡単で、ほかほか(できれば炊きたて)のご飯にバターをのせ、溶け始めたら醤油を回しかけるだけ。
ちなみに、バターとお米を炊飯器で一緒に炊き上げるバターライスとは、似て非なる食べ物です。
夕方にご飯は炊けているけど、おかずがまだできあがっていないときは、「とりあえずバター醤油ご飯」を食べる道民は珍しくありませんが、そういえばアラフィフの私はここ数年、バター醤油ご飯食べていないかも・・。
ちなみに、バター醤油ご飯の応用編として、「バター×納豆×ご飯」や「バター×海苔の佃煮×ご飯」「バター醤油×コーン×ご飯」もおすすめ。
砂糖×納豆
大人になるまで、納豆に砂糖を入れて食べるのが北海道だけ(東北地方の一部も食べるようです)と知りませんでした。
子どものときは、お腹が空いたら納豆に砂糖を入れて、おやつとして食べていました。
納豆に砂糖を入れてかき混ぜると、白く泡立ってネバネバが強くなり、ちょっとした和菓子みたいな味わいに。
納豆本来の匂いが緩和されるので、納豆があまり得意ではない人でも食べやすいと思います。
道民の中には、砂糖だけではなく付属のタレを一緒に入れたり、酢を入れる人もいます。
砂糖×アメリカンドック
サクサクに挙がった表面に砂糖がかかっていて、一口食べると砂糖と生地の甘みに、中のソーセージの塩気が絶妙に合う、おやつ感覚で食べられる軽食です。
ただし、砂糖×アメリカンドックの組み合わせが食べられているのは、道東エリア(根室や釧路など北海道の東の地域)のみ。
コンビニでアメリカンドックを注文すると、当たり前のように別添えに砂糖(グラニュー糖)が付いてきますが、道東エリア外で生まれ育った私は、アメリカンドックの定番はケチャップとマスタードです。
旅先で砂糖を渡されたときはとても驚いたのですが、考えてみるとホットケーキのような甘さのある生地に砂糖がまぶしてあるのは、揚げドーナツ感覚でおいしくないわけがないですよね。(道東エリアのコンビニでも、ケチャップやマスタードが選べます)
ちなみに、砂糖をまぶしたアメリカンドックはアメリカンドックとはいわず、フレンチドックと呼ばれています。
砂糖×トマト
酸味のあるトマトに砂糖をかけて食べるのも、北海道ならではの組み合わせだと大人になってから知りました。
北海道外ではトマトに砂糖はかけないんですね。
実家に帰ったとき、北海道ではどうしてトマトに砂糖をかけて食べるんだろうね?と祖母に聞いたところ、今と違って昔は北海道で獲れるトマトは甘みがなく、味がぼやっとしていたから、砂糖をかけて食べていたんだろう、と。
確かに、子どものときに食べていたトマトは今のようなみずみずしさもなく、味も薄かった記憶があります。
現代っ子の娘は、甘いトマトに慣れているからか、トマトに砂糖はかけません・・。
ちなみに、私が小さいときはグレープフルーツにも砂糖をかけて食べていました。
グレープフルーツは国内産なんてほとんど見ないので、北海道に限らず本州の方も酸っぱくて苦いあの味を食べていたと思いますが、どうやらこれも北海道ならではの食べ方のようですね。
栗の甘露煮×茶碗蒸し
北海道では、茶碗蒸しの定番食材といえば、鶏肉にしいたけ、かまぼこ、三つ葉、それに栗の甘露煮です。
甘露煮が入っているだけでも甘みがありますが、茶碗蒸し全体も甘めの味付けなのが北海道流。
本州の茶碗蒸しは甘くなく、栗の甘露煮の代わりに銀杏が入っていると知ったのは大人になってからです。
スーパーで売っている茶碗蒸しにも、当たり前のように栗の甘露煮が入っているので、これがスタンダードだと思っていました。
甘さだけではなく、しっかりと出汁の風味もするので、食べると甘さと塩気があります。
甘納豆×赤飯
本州では小豆を茹でた煮汁ごともち米を炊くので、茶色に近い赤色になりますが、北海道では食紅を混ぜてもち米を炊き、甘納豆を混ぜて作ります。
これだと甘いだけですが、最後にゴマ塩を振りかけるので、食べると甘納豆の甘みとゴマ塩の塩気が合わさった絶妙な味になります。
甘納豆で作る赤飯の歴史は日が浅く、昭和20年くらいに札幌の料理学校の学長が、忙しい主婦でも簡単に赤飯を作れる方法として考案したのだとか。
小豆を煮る作業がないのは、確かに楽ですよね。
ちなみに、北海道の葬儀では、炊いた黒豆が入ったおこわ「黒飯」が仕出しで出されます。
赤飯のように甘納豆が入っているわけではないので、味は塩味(ゴマ塩は振りかかっている)です。
赤飯と同様に黒飯も全国にあると思ったら、北海道独自の文化だそうで驚きました。
カンカイ×マヨネーズ×一味×醤油
カンカイとはコマイのことで、北海道では冬の間、一夜干しがスーパーに並びます。
ただし、足がはやいので道民はじっくり乾燥させた珍味を食べることが多いのですが、これがとにかく硬くて食べるまでが大変。
買ってきた状態ではガッチガチで歯が立たないので、まずは叩いて表面をやわらかくし、そこからはグネグネと曲げて皮を剝きやすくします。
ここまで苦労しながら食べるカンカイの珍味の味は格別で、子どものときはよく親にせがんで叩いてもらっていました。
そのまま食べてもおいしいのですが、北海道ではマヨネーズに一味、醤油を足して食べます。
北海道外の方はなかなか食べたことがないと思われるカンカイ。
ぜひ手に入れたときはマヨネーズ×一味×醤油で食べてみてくださいね。
\剥き身なら苦労なく食べられて便利!/
メープルシロップ×ところてん
北海道の大部分ではところてんには酢醤油が定番ですが、札幌など一部の地域ではメープルシロップをかけて食べる文化があるようです。
道内在住歴50年ですが、私はこれまで一度も食べたことがありません。
とはいえ、ところてんには黒蜜など甘いものをかけて食べることもあるので、メープルシロップも案外合いそうな気もしますね。
カレー×餃子
札幌を中心に道内にチェーン展開している「みよしの」では、カレーの上に餃子がのったぎょうざカレーが人気です。
カレーは野菜が溶け込んだマイルドな味わいで、薄皮の餃子との相性は抜群。
札幌民のソウルフードとして定着しており、カレーと餃子を一緒に食べるだけではなく、餃子につけタレをしみ込ませたあとカレーと食べたり、通の人は餃子のつけタレをカレーにかけて餃子と一緒に食べるのだとか。
ちなみに、札幌民でも家では餃子とカレーを一緒に食べることはないそうなので、「みよしの」でしか味わえない意外な組み合わせの北海道の味、と言えるかもしれません。
「みよしの」通の方によると、おすすめは辛口カレーと餃子の組み合わせとか。
\自宅で手軽に「みよしののぎょうざカレー」が味わえます!/
カレー×ラーメン
北海道のラーメンといえば、札幌の味噌、旭川の醤油、函館の塩が有名ですが、室蘭や苫小牧を中心に食べられているのがカレーラーメンです。
カレーラーメンといっても、一般的によく食べられているカレーのルーがラーメンにのっている、わけではありません。
甘みの強い麺に絡みつくスパイシーで独特の舌触りの奥深いカレーは、一見ありきたりな組み合わせに思わせておいて、初めて食べる衝撃的な味わい。
今回ご紹介した組み合わせの中で、個人的には一番味わってみてほしい一品です。
\カレーラーメンの発祥店「大王」の味が食べられます/
まとめ
- じゃがいもにバター塩辛
- ご飯にバター醤油
- 納豆に砂糖
- アメリカンドックに砂糖
- トマトに砂糖
- 茶碗蒸しに栗の甘露煮
- 赤飯に甘納豆
- カンカイにマヨネーズ一味醤油
- ところてんにメープルシロップ
- カレーに餃子
- ラーメンにカレー
こうしてみると、道民はバターと砂糖が好きだとよくわかりますね。
私はこれまで自分を甘党ではないと思っていましたが、トマトにも納豆にもグレープフルーツにも砂糖をかけて食べていたので、本当は甘党なのかもしれません。
北海道にお越しのときは、今回ご紹介した意外な組み合わせの食べ物も北海道の味のひとつとして、ぜひ楽しんでみてください。
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