我が家の娘は中学生のとき、鉄欠乏性貧血の一歩手前の段階の「潜在性鉄欠乏(隠れ貧血)」と診断されました。
主治医からは「鉄剤を飲む前に、まずは食生活の改善から始めてみてはどうか」と提案され、鉄分摂取を意識した食事を開始。
診断から1年後にはフェリチン値が正常値となり、症状は解消されました。
周囲には病院で診断されてはいないものの、娘と似た症状を訴える子どもを持つ親が多く、「なにを食べさせていたか」をよく聞かれたので、我が家の経験をシェアしたいと思います。
鉄分が多く含まれるおすすめの市販の食品7選

レバーを始め、あさりやさんま、赤身肉(牛もも肉やラム肉がよい)、カツオやマグロ、小松菜、ブロッコリーなど鉄分を多く含む食べ物はたくさんありますが、味が苦手だったり、毎日食べるのは食費の負担が大きいなどの理由で、気軽に使えないものも少なくありません。
鉄分不足の体を食生活で改善するには、中長期的な取り組みが不可欠。
そこで我が家は市販の食品にも頼って鉄分を摂取しました。
色々試した中で、当時中学生の娘が好んで食べていたものを紹介します。
アーモンドフィッシュ

学校の給食に出されるアーモンドフィッシュは、子どもにとって馴染みのある食べ物なので鉄分摂取にぴったり。
小魚だけではなくアーモンドにも鉄分が含まれていて、100gあたり約10mgの鉄分(※)が摂れます。
(※)使われている小魚によって鉄分の含有量は違い、鉄分を摂る目的ならカタクチイワシが入っているものがおすすめです。
商品は変わりましたが、アーモンドフィッシュは今でも我が家の常備品。
更年期世代には嬉しいカルシウムも摂れて大満足のおやつです。
\大人も満足できる食べ応えがあるよ/
▷更年期真っ只中!「口寂しくてなにか食べたい」ときにおすすめのおやつ5選
ミロ

「強い子ミロ」のキャッチフレーズで、私が幼いときから販売しているミロ。
ここ数年、鉄分が多く含まれる飲み物として人気が出ていますよね。
オリジナルのミロに含まれる鉄分は15gあたり3.2㎎、2024年の秋にリニューアルされたミロ(オトナの甘さ)だと1杯あたり6.8㎎の鉄分が摂取できます。
ふりかけ鉄之助

娘が隠れ貧血と診断されたとき、医療従事者である母から「鉄分が多く含まれているふりかけがある」と教えてもらいました。
病院食で出されているようで、1袋に鉄3㎎、亜鉛1.2㎎が配合されています。
元々はふりかけがあまり好きではなかった娘ですが、ご飯に混ぜ込んでおにぎりで出すと食べやすいようで、今も毎朝の定番になっています。
\味はたらこ・のりごま・かつお・さけ・たまご・やさいの6種類/
UHAグミサプリ鉄&葉酸

ドラッグストアで鉄分が摂れる食品を探しているときに見つけたもの。
鉄分入りグミタイプの商品はいくつかありますが、娘が今も食べ続けているお気に入りです。
1日2粒で鉄分が10㎎摂れます。

食感が固めなのと、他の鉄分入りグミと比べて味が好みのようです。
inゼリーマルチミネラル

鉄分を始め、カルシウムや亜鉛、銅、マグネシウムの5種類のミネラルが摂取できます。
最初は隠れ貧血解消のために購入するようになりましたが、現在も生理中は食欲が減退して食べ物を受け付けなくなる娘にとって、「とりあえずこれ食べておけば鉄分は摂れる」と思える心強い味方になっているようです。
1袋180gあたり鉄分が2.3㎎配合されています。
チョコワ

1食(30g)に牛乳200gを入れて食べると、1日に必要な鉄分の50%が摂取できます。
軽いスナックのような食感とチョコの風味で、小さなお子さんも食べやすい味だと思います。
カルシウム入り乳酸菌飲料

トップバリュのオリジナルブランド商品で、1本(65ml)あたり鉄分3.2㎎が配合されています。
コスパがよく、味もヤクルトに近いので飲みやすいので今も続けて飲んでいます。
買い始めて数年は売り切れた状態を見ることはありませんでしたが、ここ1~2年は他の乳酸菌飲料よりも売れている印象です。
食品以外に鉄分不足解消に役立つものはある?
我が家には鉄瓶があったので、それで沸かしたお湯を飲ませたり、料理に使うなどしました。
鉄瓶で沸かしたお湯を飲んで、どのくらいの鉄分が摂取できるかは不明ですが、鉄瓶で沸かしたお湯はまろやかでおいしい気がしているので現在も愛用中です。

鉄瓶で鉄分を摂るなら特に南部鉄器がよいとされていますが、値段が高いしお手入れも難しそう・・。
簡単に調理で鉄分補給したいという場合は、やかんや炊飯器に入れるだけでOKの鉄玉子が手軽そうですよ。
中学生の貧血の原因

- 成長期でより多くの鉄分を必要とするから
- 女子は生理で鉄分を失いやすい
- 部活動での過度な運動
- 偏食やダイエット
など
我が家の娘の場合は、部活動(運動部)の運動量がすさまじかったことが一番の原因ではないかと思います。
激しい運動をすると発汗によって鉄分が体外へと排出される以外に、足の踵を床に激しく打ちつけることで赤血球が破壊されて溶血する「スポーツ貧血」が起こりやすくなると主治医から教わりました。
状況の聞き取りなどから、主治医から「部活動は控えるように」といわれました。
貧血の症状
娘が最初に訴えた症状は「疲れやすい」でした。
我が家は娘が中学に入学するタイミングで転勤となり、娘はまったく知らない土地で中学生をスタートさせています。
しかも、未経験で入った運動部は地元の強豪で練習はとてもハード。
こうした背景から当初は本当に「疲れている」のだと思っていましたが、次第に顔が青白い、頭痛がする、(体力がついているはずなのに)息切れがするなど複数の症状を訴えるようになり、ついに生理がストップ。
すぐに婦人科を受診させました。
受診後、看護師さんから貧血の判断に「下まぶたをめくって白かったら貧血を疑ってください。赤ければ大丈夫です」といわれ、現在も体調の判断材料にしています。
鉄剤を服用しなかった理由
主治医からは、娘の場合フェリチン値が鉄欠乏性貧血と診断するギリギリで、すぐに鉄剤を処方すべき状態ではないことや、鉄剤の服用には悪心や胃痛、下痢などの副作用があり、学校生活に支障が出る可能性があるといわれました。
また、鉄剤を飲んで症状が回復しても、そもそもの鉄不足が解消できなければ再び貧血になりやすいため、「①部活動の制限」と「②食生活の改善」を先に考えたほうがよいとのアドバイスもありました。
未成年の鉄剤の処方には親の同意が必要とのことで、最終的には娘と相談の上、鉄剤を飲まないで症状の改善に努めることにしました。
なお、止まってしまった生理は鉄分摂取を意識した食生活での改善は難しいとのことで、生理を起こす薬を1度だけ服用しました。
まとめ
娘の潜在性鉄欠乏(隠れ貧血)の改善にあたり、当初は鉄剤なしで本当に回復するか不安もありましたが、3ヵ月ごとの検査で少しずつ数値が上がり、不調を訴えていた娘の調子もよくなり安心しました。
当時の経験を活かし、今も鉄分を意識した食事ができています。
日本人女性は年齢を問わず、鉄分不足の人が多いといわれています。
更年期世代はエストロゲンの減少によってめまいや動悸、疲労感などの症状が出やすくなりますが、これらは貧血の症状とも一致するため、鉄分不足になっていないか、食事の内容などを振り返ってみてください。
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