今の50代女性は結婚したら家に入るのが当たり前で、自分よりも家族を優先することが多かった世代です。
自分でその道を選んだというよりも時代がそうだった感があり、どこか常に自己犠牲を強いられていたような気がする上、それが現在まで拭いきれずに「自分の人生は何だったの?」「自分はどう生きたかったの?」と悩みを抱えている人は少なくありません。
自分のやりたいことを見つけて実現していく手段に「やりたいことリスト」がありますが、鬱屈とした気分の中で「自由な時間を手にした今こそ、やりたいことリストを書いてどんどん叶えていきましょう!」といわれても、なんだか気乗りしないと感じる人も多いのではないでしょうか。
そんな方におすすめなのが「やらないことリスト」の作成です。
実際に私も作ってみましたが、自分がストレスに感じていることがはっきりとわかるようになりました。
やらないことリストとは?
やらないことリストはその名のとおり、〇〇はやらない(しない)と決めてリスト化したものです。
仕事やプライベートに忙しい現代人は日々、「やりたいこと」や「やること」に追い込まれていますが、実はその中には「やらなければならないと思い込んでいること」も含まれています。
でも自分ではすべて「やること」だと思っているので、時間がないと焦ってしまう。
そこで、あえて「やらないこと」を明確にすることで、不要なタスクや行動を減らして時間を効率的に使えるようになり、本当にやりたいことに集中できるので生産性が上がるというわけです。
とはいえ、ここまでの話では、やらないことリストは仕事やプライベートに忙しい人に向いているものであって、比較的自由な時間がある50代の専業主婦の私には関係ない話だわ、と思った人もいますよね。
やらないことリストを作成するメリットは、時間の管理や生産性の向上だけではありません。
やらないことを見つめると、自分が本当はどう生きたいか、自分の本心は何を望んでいるのかがわかるので、人生の折り返し地点で生き方に迷っている50代の専業主婦にこそメリットがあると感じます。
ストレスが軽減する
やらないと決めたことが心底「やりたくないこと」の場合、やらないと決めるだけでストレスやプレッシャーから解放されます。
また、「やる」か「やらない」かを決めるときに、やらないことリストに基づいて判断ができるので、「やりたくない」と思っていても「やるべき」を選んで後悔するといったことがなくなり、選択に迷いが生じません。
私の場合、やらないことリストには無意識の悪習慣も含まれているのですが、これをやらないと自分ではっきり決めたことでその悪習慣から抜け出しつつあります。
幸せを感じやすくなる
一般的に、学歴が高く所得が多いほうが幸せを感じやすいように思いますが、独立行政法人経済産業研究所の調査によると、学歴や所得よりも自己決定の有無(自分の意思で決めたかどうか)が幸福感の高さに強く影響することがわかりました。
自分で決めたことのほうが最後まで責任感を持ちやすく、目標や目的を達成しやすいため、おのずと幸福感も上がるというわけです。
反対に、他人が決定したことでは達成感は得られませんし、もし達成できなけば相手を責めてしまいます。
そもそも他人が決めたことに従う人生は幸せではありませんよね。
やりたいことリストを実行していくことも、達成感を得て幸福度を上げる方法です。しかし、やりたいこととやりたくないことを天秤にかけたとき、どちらのほうがより「絶対に実現させる」と思えるでしょうか。過去にやりたいことリストを作成しても、半分も実現できなかったという人は多いのではないかと思います。
また、やりたいことの中には本心ではやりたいとは思っていないけれど、無意識に「よくできた人だと思われたい」と世間的や常識的な視点を含んでしまう可能性があります。ところが、やらないことリストはこうした他人の視線が気にならなくなり、自分が心からやりたくないこと、苦手としていることが明確になりやすいため、総じてやりたいことリストよりも達成感を得やすくなります。
やらないことリスト作成のポイント
- やらないことを思いつくまま書き出してみる
- やらないと決める
- やらずに済む方法や代替案を考える
- やめられなかったとしても自分を責めない
やらないことを書き出すときは、何度もやめたいと思っていることや、その場では楽しいと思えても後々しんどいと感じたこと、苦手な場所や分野などを思い出してみると浮かびやすいです。
リスト化することで頭の中のモヤモヤがわかりやすくなり、さらにアウトプットで認識しやすくなります。
やらないことの中には、自分がやらないと決めたとしてもすぐに実行できるものばかりではありません。
たとえば「家事を一切やらない」と決めたとしたら、自分の代わりに誰が家事をするのかも決めなくてはいけません。
他の家族がするのか、お掃除ロボットや宅配ミールなどを活用するのか、家事代行業者に依頼するのか、その場合の代金の支払いはどうするのか。
専業主婦で自分の収入がないからすべてを諦めるのか、それとも「これだけは絶対にやらない家事」と「これはやってもいい家事」を仕分けするのか。
▷ご飯作りたくない50代主婦に時短レシピは必要なし?家事の中の料理に選択肢を持つという考え方
大事なのは自分で決めて実行すること、そしてやめられなかったとしても自分を責めず、新しい決定を下していくことです。
【例】50代主婦のやらないことリスト
やること(ToDo)リストや、やりたいこと(Wish)リストは作成したことがあっても、やらないこと(NotToDo)リストは作成したことがある人は少ないのではないでしょうか。
やらないというとなんだか我儘にも聞こえますし、否定形にネガティブなイメージが沸きますが、実際に作成してみたら私はとてもポジティブな気持ちになれました。
ここでは一例として、私のやらないことリストを公開します。
「他人の期待に応える」をやらない
これまで長い間、頼まれごとをされるとすぐに対応しようとしたり、悩みごとは私が解決しなきゃと必要以上に頑張ってしまう自分が嫌いではなかったのですが、気が付けば自分も周りもそれなりの大人。
もうすぐ20代に突入する娘も含めて、自分のことは自分が中心になって解決してもらっていいのでは?と思うようになりました。
もちろん悩みを聞いてあげることはできるし、解決方法を一緒に探す手伝いは続けられても、あなたに代わって私が解決してみせます!はもう終わりにします。
「ひとりで悩み続ける」をやらない
問題や悩みを人に打ち明けると、相手にも負担を与えることになると考え、なんでも自分で解決しようとしていました。
それが例え家族の問題であっても、です。
でも、ひとりでは色々と限界があったり、これという解決策が出るまでに時間がかかって、問題がより大きくなってしまうこともありました。
知恵や経験は少ないよりも多いほうが断然いいと思い、自分だけで背負い込むのはやめます。
「寝る前にスマホを見る」をやらない
寝る前のスマホは寝つきを悪くして睡眠の質を下げるとわかっていても、ついYouTubeを見たりゲームをしたり・・。
翌朝は寝不足で目や肩がガチガチと、いいことは何もないのにやめられないのは習慣化しているからです。
悪習慣は「やめる」という意思だけではなかなか断ち切れないそうで、それよりも新しい別の習慣に置き換えるのがよいとのこと。
軽くストレッチをしたり、音楽を流すなどが良さそうなので早速実行しています。
「売り切れた商品をなんとしても買う」をやらない
買いたいという気持ちがそこまで強くなかったのに、売り切れの表示を見た途端に絶対に手に入れないと!という気持ちに駆られることはないでしょうか。
今は実店舗がなくてもインターネット通販があるので、いくらでも売り切れたはずの商品を探すことができますよね。
でも・・あらゆる手を尽くして手に入れた瞬間に高揚感はなくなり、本当に欲しかったの?と自問自答することも。
売り切れた商品は縁がなかったと捉え、もし再販されたときにそのときにまたゆっくりと考えるようにします。
「無理してブログをアップ」をやらない
更新頻度が多いほうがブログを訪問してくれる人も増えますが、書き始めから書き終わりまでを1日でやりきろうとすると、食事の支度や掃除などの家事にしわ寄せがいってしまい、自分自身のストレスになるとわかりました。
それに、なかなか指が進まない(文章が出てこない)状態を長く続けていても結局上手くまとまらないのに、反対に一晩寝た翌朝はスラスラと進むことが多いので、書けないときは諦めて寝る!という習慣を身に着けたいと思います。
「ずっと座りっぱなし」をやらない
仕事(webライター)やブログの記事作成が思うようにスイスイと進んでいると、何時間も続けてPCに向かってしまうのですが、座りっぱなしは心身の状態を低下させてしまいます。
私も肩や腰の痛み、足のむくみ、頭がボーッとする、なんとなく気分が晴れないなどの自覚症状があるので、1時間ごとにこまめに動くようにします。
まとめ
私自身、あれもやらなきゃこれもやらなきゃと自分を追い詰めていたときは、それは「やりたいこと」ではなく「やらなければならないと思い込んでいること」でした。
毎日が疲弊し、自分の機嫌を取ることができずに家族と険悪になっては、「こんなに頑張っているのにどうして報われないのだろう」と思っていました。
あのときに「やらないことリスト」の存在を知っていたら、もう少し楽に、自分らしくいられたのではと思います。
一年の計は元旦にありといいますし(今日は松の内)、年初めに自分を大切にするためのやらないことリスト、作ってみませんか?
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