室蘭市で昭和レトロを見つける旅、今回は市民に長年愛されている老舗の洋食店「蘭亭」へ。
初めて訪れるのに遠いむかしに来たことがあるような、そんな雰囲気のなかでいただく、ザ・洋食メニューに心癒されてきました。
- 室蘭市で昭和の雰囲気を感じるスポットが知りたい
- むかしながらの洋食屋を探している
蘭亭とは
創業は1976年(昭和51年)、東京のホテルで洋食の修行を積んだオーナーシェフが、地元の室蘭市輪西地区で開業したお店です。
レンガ造りで落ち着いた外観、よく見ると看板には「パブレストラン」を書かれています。
詳しい場所
住所 | 室蘭市輪西町1丁目36ー1(輪西駅から徒歩3分) |
電話番号 | 0143ー44ー4637 |
定休日 | 月曜(月曜が祝祭日の場合は火曜) |
支払い方法 | クレジットカード、現金 |
Googleマップで見ると、お店がある場所は碁盤の目になっていてわかりやすそうだったのですが、実際に行ってみるとちょっと迷いました。
蘭亭のある輪西地区はあちこちに細い路地があり、初めて行くにはやや難易度が高い気がします。
車で向かう場合は国道235号を室蘭方向へ走り、左手に室蘭信用金庫が見えたら左折し、左角に植田理容院(閉店)の建物が見えたら手前を左折すると右側にあります。
室蘭市は明治時代から製鉄の町として栄え、蘭亭のある輪西地区は幹線道路を挟んだ向かいに、今も大きな製鉄所があります。
門前町の輪西地区にはピーク時(昭和40年代)には2万人を超える人が住んでおり、娯楽施設や飲み屋街が軒を連ねていたそうで、人口が減退した今もその名残りが随所にあり、町全体がノスタルジックな雰囲気に包まれています。
駐車場は?
蘭亭の前は狭い小路ですが車の通行が可能で、お店の向かいに縦2列で停める駐車場があります。
来店順で奥に停めていく仕様なのか、後から来た車が前に駐車するので、自分が先に帰るときはお店の人に伝えて前の車を避けてもらう必要がありそうです。
食事中に席を立つのはやや不便だったので、近くに停められる場所がないか探したところ、蘭亭から出て右に向かい、目の前の通り沿いにあるカラオケ歌屋の隣に、輪西商店街来街者用の駐車場(無料)がありました。
歩いて1分くらいの場所なので、ここに停めて食事に行くのがおすすめです。
営業時間は?
- 平日/11:30~14:00(ラストオーダーは13:30)と17:00~21:00(ラストオーダーは20:00)
- 祝日・日曜/11:30~14:00(ラストオーダー13:30)、17:00~20:00(ラストオーダー20:00)
通しで開いているわけではないので、時間を見計らって来店する必要があります。
これぞ昭和のレストラン
外観と同じレンガがふんだんに使われた内装で、天井やテーブルなどの木と調和し、ぬくもりある空間となっています。
入口から入って右奥に通路がありそちらにも席がありましたが、どうやら予約席のようです。
メインで使っているのは正面から左側の部分で、少し奥に進むと右手に大きな厨房があり、その前にはカウンター席がありました。
左手にテーブルとソファーが並んでいて、3組ほどのグループが食事をしていました。
座席数は全部で35席あるそうです。
空いているところに座るのかな?と思っていたら、店員さんに「こちらにどうぞ」と声をかけられ、一番奥の半個室みたいな席に通されました。
直角の背もたれとビニールの手触りの赤い座面。
私や旦那にとっては懐かしく、Z世代の娘には新鮮に映る昭和の光景です。
お客さんがいなくなったあとで撮りましたが、入口から奥まで結構な広さがあります。
店内では小さくジャズが流れていて、照明も明るすぎずに素敵です。
初めて来たのにすごく落ち着く雰囲気で、長居したくなりました。
平日も満席の人気店
私たちが来店したのが13:00をすぎていたこともあり、店内のお客さんはまばらで混雑はしていませんでしたが、口コミを見ると平日もお昼時は満席、土日は外に並ぶときもあるようなので、並びたくない人は平日の開店直後やお昼のピーク過ぎを狙うのがよいかもしれません。
蘭亭のメニュー
入口に「パブレストラン」と書いてあったとおり、メニューには食事以外にワインやウィスキーなどのアルコール、エスカルゴやチーズ盛り合わせなどのおつまみもありました。
また、テンダーロインステーキやオックステールシチューなど本格的な洋食もラインナップされており、メニュー数は多め。
なににするか、ちょっと迷ってしまうくらいです。
ランチメニューがかなりお得
平日11:30~13:00の限定ですが、メイン(ミックス/ビーフテリヤキ/パスタ)サラダ、コンソメスープ、ライスかパン(パスタランチのみドリア)がついて1,000円。
色々食べたい旦那は、ミックス(ハンバーグ、チキンカツ、エビフライ)をオーダーしました。
なかなかのボリューム、これで1,000円は安いですよね。
ハンバーグの下の素パスタ、モザイク切りされたにんじんなど、ここにも昭和を感じます。
洋食の要!デミグラスソースはあっさり系
娘はランチメニューではなく、ハンバーグ定食にしました。
ライスとサラダ、コーンポタージュスープがついて1,300円です。
オーダー後、スープ→サラダ→メインの順で店員さんがテーブルに運んでくるスタイルで、両手にライス皿やメインを載せ、むかしながらのサービングをしてくれます。
テーブルの注文品をロボットが一気に運んでくるファミレスの利用が多い娘には、これも新鮮に感じたようです。
コーンポタージュスープは、濃厚すぎず、とうもろこしの優しい味わいを感じるほっとする味。
上にはクルトンではなく、コーンフレークがかかっていました。
スープをスプーンですくって飲むのも、普段はあまりないですよね。
高級レストランのような作法ですが、実際にはそこまで堅苦しくなく、適度な昭和のちょっと背伸びした洋食屋さんの雰囲気を手軽に楽しめる感じでした。
メインのハンバーグはアツアツの鉄板に乗って配膳され、目玉焼きがトッピングされています。
たっぷりかかったデミグラスソースは、トマトなどの野菜や牛スジ、鶏ガラなどを長時間かけて煮込んで作られ、深い味わいながらも意外とあっさりしています。
娘は濃い味つけがやや苦手で、デミグラスソースのハンバーグはファミレスでは好んで頼まないメニューなのですが、蘭亭のコーンポタージュスープとハンバーグは気に入ったといっていました。
エビフライ定食もボリュームがすごい
ぷりっぷりのエビフライが4本と、たっぷりのタルタルソースがのって1,400円です。
こちらもランチメニューではなく、定食になります。
細目のパン粉がで揚げてありサクサクとした食感、エビの旨味がしっかりと満足の味でした。
+100円でドリンクがセットできる
ランチメニューや定食には、100円でソフトドリンクまたはコーヒーが注文できます。
私と娘はソフトドリンク、旦那はホットコーヒーを頼みましたが、かつ小さめのコップなので個人的にはホットコーヒーを頼むのがおすすめです。
あと、飲み物はファミレスだと「食前にしますか?食後にしますか?」と聞かれますが、こちらでは特になにも聞かれず、食後に提供されました。
人気はタンシチューとポークジンジャー
入店時に食事をしていたお客さんの多くは、タンシチューとポークジンジャーを頼んでいました。
どうやらハンバーグと並ぶ人気メニューのようで、ポークジンジャーは北海道産の豚肉を厚切りしながら、噛み切りやすいやわらかさで、年配の女性の注文も多いそうです。
男性からは同じ豚肉を使用したカツカレーが人気で、カレーはソースポットに別添えで提供されるとのこと。
これは2回目の来店も早々に考えなければと思っちゃいました。
まとめ
- 古き良き昭和の香りが色濃く残る老舗の洋食店
- あっさりめの絶品デミグラスソースを楽しみたいならハンバーグやタンシチュー、ビーフシチューがおすすめ
- 近くの無料駐車場の利用が可能
老舗喫茶店の英国館とすずやを巡ってから、すっかり昭和レトロな町が気に入ってしまい、たびたび訪れている室蘭市。
人口減退が激しく、寂れた町といったイメージがありますが、町を丁寧に散策してみると、今も現役で営業しているお店がたくさんあります。
ノスタルジックな雰囲気に浸りたい人や、マニアックな北海道観光をしたい人に室蘭市はおすすめですので、ぜひ訪れてみてください。
今時の「映え」を求める方は、蘭亭から徒歩圏内にあるパンケーキ屋さんをご案内します。
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